淀川河川公園と私
親水とは自然に対してやさしく接すること

 寒さの厳しい日でも、河川敷に出てみるとまた違った世界が開けます。るい色のオオイヌフグリが土手の辺り一面に咲き、ホトケノザの真紅の花もチラホラ眼につきます。カンサイタンポポの花が、白い冠毛と並んで微笑んでいます。揚げひばりの歌に誘われて空を見上げると、川鵜が数羽横切って行き、広い野草には今年巣立った子ヒバリが何羽もよちよち歩いていて、その間をツグミが威張るように胸を張って、トットッと歩いていきます。ツクシもすぐに顔を出すでしょう。

 私は、太間地区近辺の淀川河川公園を歩き始めてやっと3年目です。少し前からスーパー堤防のウォーキングを楽しんでいた妻に誘われて、退職後に足を向けたのが始まりです。そこで、大げさに言えば、何十年も前に忘れていた「日本の自然」に巡りあったのでした。以来、野草・樹木・昆虫・小鳥たちの自然の営みを観察し、自然に学ぶ日常にはまっています。

 最近は、ガガイモの実が殻を開いて冠毛のついた種を飛ばすのを観察したり、ミコアイサなど水鳥の来訪を岸辺で待ち受けたり、越冬している虫を探したりと、花の少ない冬でも結構楽しんでいます。

 時には夫婦で歩きます。自分達なりの発見をするのはこんな時です。目線が違うので、ナズナだと思ったらオオツメクサの花だったり、キュウリグサをハナイバナだと思い込んでいたのに気がついたのも、二人の時です。

 淀川河川公園のあり方に注文を付けたい点もありますが、自然の奥深さを教えてくれる河川敷に感謝しながら、ゴミを捨てないで持ち帰る人が増えるよう、祈っている毎日です。

湯川 閑

ナンバー19
湯川 閑
ゆかわ しずか。昭和9年7月8日
和歌山県で育ち、高校から社会生活も殆ど大阪、淀川との縁は深い。しかし、河畔に住んだのは平成元年以来を新しい。
今後は淀川と北河内の自然に学びながら、人間社会の傲慢さを少しでも矯正できらたとの意識で、発信していきたいと思う。

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