淀川河川公園と私
親水とは自然に対してやさしく接すること

 私は幼児期より三重県名張市で育ちました。名張市には、名張川が市街地を囲むように流れ、昔から名張の人々はこの川の水の恩恵にあずかり、生活してきました。私もその川の水の恩恵にあずかった一人です。名張川は淀川の支川の木津川、さらにその木津川の支川にあたるわけで、少なからず私も淀川に関係しています。その淀川と直接接するようになったのは、大学4回生の時です。4回生になって学部生が各ゼミに振り分けられ私は、環境・水工学研究室に配属されました。ここでは、「水辺の保全と活用」という活動スタイルがとられゼミ生全員で水辺での親水活動に取り組んでいます。つい先日も大阪市旭区の城北ワンドで開かれた「淀川わんどクリーン大作戦」※に参加しました。淀川は、水上から陸を眺めて見ると意外と緑が豊富で、葦など植生し私の想像していた淀川との違いに驚いたこともありましたが、陸から川岸を良く見ると空き缶やビニール袋といったゴミが多くあります。私は、このクリーン大作戦で直接ゴミを拾わずゴミ収集所で仕分けの手伝いをしていましたが、そこには多くのゴミが集まりました。中にはスクーターまで持ち込まれ、たいへん驚きました。集められた空き缶の中には、私が子供の頃に飲んでいたデザインの物まで残っており、司会者の方も"空き缶などは土に戻らず何年でも残り続ける"とお話していました。自分の捨てるゴミには、責任をもってもらいたいものです。


 ゼミでは、夏になると「淀川流域水環境交流会」という交流会を開催します。これは毎年、淀川流域のどこかで淀川流域の人々が集まりシンポジウムと組立式10人乗りカヌー(Eボート)でレースを行う行事です。初めて開催した2年前の平成11年は滋賀県の琵琶湖で、その翌年平成12年は京都府日吉町の日吉ダムで、そして今年は大阪府枚方市の枚方水辺公園(枚方地区)で開催しました。私は、生まれて初めてこのようなイベントの運営に回り、交流会の実行に従事しました。初めて開催した年(4回生の年)は、「こんなにしんどい目をしてまで開くものなのか。」と思っていましたが、交流会に参加して下さった方々の真剣なまなざしや楽しそうな顔を見ていると、私はこんな貴重な体験をできたことに本当に良かったと思いました。特に私が面白いなと感じたことは、私の親と同じくらいの歳の方々と、とても気軽にお話しができることできした。

 この交流会で私は、「川の会・名張」という会に所属している方と出会いました。初めてその会の名前を聞いたとき、「同じ名張の人だ」と思いすぐにお話をしました。恥ずかしながら私は、十数年間名張で暮らしてきたにもかかわらず、このような会があることも知りませんでした。その方ともすぐに打ち解けあい、同じ名張に住んでいるのならすぐにでも「川の会・名張」に入りなさいという事で、私は入会しこの会の行事に参加するようになりました。このときは今までの自分とは違い、この会の行事に参加してみたいという気持ちで一杯でした。それからの私は、河川での親水活動とは"人々のやすらぎの時を得る活動"は当然のことながら、それともう1つ"自然に対してやさしく接することができるようになる活動"なのだということを痛感するようになりました。

 まだ、ゴミを片付けない人や故意に捨てていくような人が多くいると思います。そういった人たちに親水活動を通じて、河川のすばらしさ、河川の尊さを知ってもらうことが、より良い河川づくりの第一歩となると思います。

※「淀川わんどクリーン大作戦」ニュース参照。
林 辰郎
執筆中の筆者
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ナンバー31.gif 林 辰郎
はやし たつろう。昭和51年7月28日兵庫県西宮市生まれ。昭和55年三重県名張市に移り住む。
平成11年4月摂南大学「環境・水工学研究室」に配属、「淀川愛好会」、「川の会・名張」に入会。平成12年4月摂南大学大学院に進学。現在、大阪府東大阪市に下宿。

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