淀川河川公園と私
子ども達の豊かな感性をイベントで呼び覚ます。

 幼い頃、両親の田舎・新潟にある早出川(阿賀野川の支流)でビショビショになりながら川に泳ぐ魚を素手で捕まえようと水の中を走りまわったり、葉っぱを舟の代わりにして流し友達と競争したことなど、川でしかできない遊びを楽しんだ思い出があります。

 毎日、日が暮れるまで、友達と外で自分達だけの遊びを考え楽しんでいましたが、今の子ども達は自分で遊びを考えなくても玩具・遊具などが豊富にあり、遊ぶことには不自由しません。しかし、反面親から与えられた身近にある物だけでの遊びでは、考え作り出すという遊びの楽しさを奪い取られているのも、今の子ども達には仕方のないことかもしれません。

 それは何故か?と思い巡らした時、自然に触れ、自然の中で遊びを生み出す機会が少なくなってきているからだと私は思います。川のイベントでも、川の水に実際触れてみて体感することがなかなかできず、川を身近に感じてもらうことができません。河川敷を使ったイベントは横に川があり、水と触れ合うチャンスがすぐそこにあるのですが、安全性などを考えると水辺に子ども達を近づけるのは容易でありません。

 川にはその時々の表情があります。穏やかな顔、軽快な顔、怒った顔…。同様に自然にはいろいろな表情があり、その中での役割、決まりがあることを私はイベントを通して子ども達に伝えたいのです。私にも、男の子が二人います。私の住む神戸は山も海も近く、子ども達と自然の中で遊ぶ機会が多いのですが、子ども達の感性には驚かされることが多々あります。自分の目で見、手で触れた時に大人が考えもしない疑問を持ち、質問を投げかけてきます。その時の目はイキイキしていて興味が尽きませんし、自然が子ども達の心を揺さぶり何かを教えているようにさえ感じられます。

 全てのイベントに要求されることは、参加する人達全員に興味と関心を憶えてもらい、心から楽しんでもらうという一言に尽きると思います。川のイベントでも、川に対して興味と関心を持ってもらえるような企画を考え、実行したいと願っています。その中で川の水の冷たさ、川の流れの強さ、ひいては川の大切さをそれぞれが感じ、興味を示してもれらえれば意義のあるイベントになります。
 淀川は、日本でも安定した川の流れだと聞いています。そして、淀川の水は上水道をはじめとする様々な用途に利用され、私達の暮らしにとってなくてはならない大切なものとなっています。

 このように、暮らしや遊びの中で淀川の水がいかに大切で貴重なものであるかを、河川敷で開催されるまたとない場一イベントを通して伝えることができたらこの上ない幸せというほかありません。
 人間が生きていくためには自然=水の力がどれだけ必要なのかを、ひとりひとりが真剣に考え見つめ直す時代が、今、来ているように私は感じています。

横山 覚
淀川フェスティバルと筆者
  淀川フェスティバルと筆者

ナンバー29 横山 覚
よこやまさとる。昭和32年8月17日東京生まれ。「淀川フェスティバル」「大和川クリーンキャンペーン」他、数々の河川敷イベントに参画。
1990年・大阪花博「ハワイパビリオン」演出は多くの人々を魅了。現、キャッツ&イベントワークス取締役。

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