大好きだ!夢とロマンと感動を秘めた凧が空に舞う
 和凧には千年の歴史と伝統があります。全国各地に伝わる和凧は300点を超え、これら和凧に秘められた夢とロマンと感動を21世紀の世代へ引き継ごうと日夜努力しています。私が所属する“日本の凧の会”は1969年11月に設立。以来、毎年全国各地で凧上げ大会を開催してきました。
 30周年を迎えた昨年は“日本の凧の会”が主催する春の国際凧揚げ大会が石川県内灘町で、また秋の全国大会が大阪で催されました。中でも淀川河川公園太間地区で行われたこの秋の全国大会は「大阪にオリンピックを」と一般・会員を併せ約3,000の人々が集まり記念大会として盛大に繰り広げられました。この日は50畳敷の大阪オリンピック招致PRの大阪大凧や滋賀県無形民族史料に指定されている100畳敷の八日市大凧など、なかなかお目にかかれない珍しい凧1,000点以上が空に舞い観客の歓声をあびました。この大会や20周年大会を含め淀川河川公園での開催は3回目。北海道から鹿児島まで全国から集まった会員に安定して吹く風・凧揚げに適した広さなど、淀川河川公園が年中楽しめる場所として大いに印象付けられました。
 全国の凧の会会員数は1,527名。大阪支部会員はアメリカ人4名を含め現在40名が在籍し、毎月第2日曜日にフリースタイルの凧揚げを淀川河川公園太子橋地区で行っています。毎回、支部会員が新作凧を披露したり、製作の意見交換や技術交換をして和気藹々日の暮れるまで楽しんでいます。会の活動は幅広く海外ではマレーシアや韓国での国際大会に参加、ドイツでの日本文化紹介の凧作り教室・凧揚げ指導、アメリカ・カリフォルニア州では大阪府主催の凧作り教室・凧揚げ指導などを行っています。また外務省国際交流センターでの外国人向け和凧作り教室では墨で描いた武者絵に色付けをしますが、それぞれ配色が異なり国柄の差が出て大変楽しませてくれます。毎年9月第2日曜日は“世界の空はひとつ”を合言葉に全世界で一斉に凧揚げ。大阪支部もこのアメリカ・カイト・クラブに登録し凧揚げの輪を広げています。
 大阪支部の活動で大きな柱のひとつが凧作り教室。毎年10月から年末まで大阪府全域で、子ども会・学校・教育委員会などを通じて約8,000人の子ども達に凧作りを教えています。凧作りで接する今の子ども達はナイフの使い方や糸を結ぶことが満足にできません。そんなことをさせる家庭や学校も少なく、代わりに私達会員が子ども達に教えていくのも活動の内と思っています。また、凧作りに続き年明けには凧揚げ指導も行っていますが、市街地の関係者は子ども達の引率や交通の問題、狭い場所での安全性など頭を悩ませるのが日常的です。その点、淀川近くの関係者はゆったりした河川敷内が利用でき、淀川河川公園の良さを認識させてくれます。
 2月の淀川河川公園は(財)河川環境管理財団主催の凧揚げ大会・寝屋川市主催のウィンターフェスティバル・枚方市主催の市民凧あげ大会など大きな凧揚げ大会が恒例の行事になっています。年に一度、凧作りや凧揚げをきっかけに子と親と老人3世代が触れ合い、また子ども達は友達を増やしマナーを身につける−そんな場を通じて心の余裕を生み出しのびのび楽しんでいただくことが何よりの願いです。それが千年の歴史と文化を次期世代に伝え、凧文化を守っていくことと思っています。

 凧揚げは冬だけではなく、風があれば年中楽しめます。

橋本 正夫

30周年大会で挨拶する筆者と凧の会が制作した「新・淀川の大凧」

ナンバー 橋本 正夫

はしもとまさお。昭和21年10月30日大阪生まれ。株式会社椿本チェーン勤務の傍ら昭和53年より日本の凧の会大阪支部長を勤め、
国内外に文化交流の一環として和凧を紹介。凧を通じて平和な明るい社会創りに貢献するのがモットー。

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