子供と遊びを見つける淀川河川公園
 部屋の西の窓から、淀川が見えます。車で5分も走ると淀川河川公園に着きます。2年前、ここ寝屋川市木屋町※に引っ越してきましたが、交通量の多いこの町で暮らしていくには、田舎育ちの私には辛いものがありました。その頃、出産したばかりの私は子供を連れてどこに行こうか…と悩みました。
 
 ある日、近くの淀川に河川公園があることを知り、すぐに出かけてみました。河川公園(木屋元・太間地区)は草の匂いがし、広がる空が近くに感じられました。
 
 私は、本当に嬉しかった!
 
 河川公園に出かけるようになった最初の頃は、公園のベンチに座っているだけで、他の親子の遊ぶ姿をただ眺めているだけでした。まだ北の風が厳しく、訪れる人もまばらで平日は2〜3組。それでも毎日、通い続けました。季節が移り変わり暖かくなってくると、徐々に、人々が増え、公園に集まってくる常連さんも多くなって来ました。互いに顔馴染みになり、やがて挨拶を交すようになってくると、子供を通じて会話が弾むようになってきました。

 初めて交わした話題の中心は、何よりもまず子供がゆったり、大らかに遊べる場所を探していることと、もうひとつは、親子共々友達をさがしていることでした。また言葉の合間に、毎日を出来る限り楽しく過ごそうと、わざわざ河川公園にやってくるお母さん達のパワーを身近に感じて嬉しくなってしまいました。

 今では、木陰にゴザを敷いてお弁当を広げ、子供に昼寝をさせたり、笛を吹いたり、川に水を飲みにくる野鳥を見たり、草花に触れてみたり等々と、1日中、のんびりと過ごしています。そんな私のくつろいだ気持ちを感じ取るのか、子供も自然にのびのびしている様子が伝わってきます。

 それから…フラワー・スタイリストという仕事柄、花嫁さんのブーケ造りを頼まれると、何かひとつ野の花を添えたくて、花探しにやってくるのもチョットした楽しみになっています。そんな時、以前に植えられ(?)もうすっかり野生化したカモマイルやコスモス、ポピー等が、それらを包み込む河川公園の広い広い芝生や深い影を落とす背の高い木立、高く澄んだ空と見事にマッチした風景に出会うと、カゴや花瓶など狭い枠の中で生けられている花たちが少し気の毒に思ったりもします。  

 やはり、草花も場所を選ぶというか、大きな自然に入れてもらっている方が、元気いっぱいで嬉しそうです。子供と一緒にここ淀川河川公園に来て、こんなにも安らいだ気持ちになれるのも、きっとそんな優しい風景に出会えるからでしょう。日常の些細なことなど全部を忘れて、子供と一緒にニコニコ笑っています。そして、来て良かった!!また来よう!という気持ちになります。

 ここが、いつまでも子供達にとって何よりの“オモチャ”であり、新しい遊びの発見の場であって欲しいと思います。そして、自然の中で遊んだ記憶を忘れずに、これから大きく育って欲しいと思います。今はまだ、晴れた日にしか公園に行っていないけれど、もう少し子供が大きくなったら、雨の中での遊びにもチャレンジしたいものです。

林桃子
はやしももこ
1968年、奈良市生まれ。23歳の時、ウェディング装花と出会い、フラワー・スタイリストとなる。
結婚後も子育ての合間をぬって、ウェディングブーケの製作や様々な会場の花装飾を中心に、フリーで活動する。

 淀川河川公園木屋元地区で
※筆者はこの原稿を執筆後、しばらくして大阪市の
淀川近くに転居され、淀川下流の河川公園を楽しんでいるとのこと。


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